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#025 海外ドラマを観だしたら止まらなくなった話 ~ その②

脚本が素晴らしい!

 よく日本のドラマが面白くないのは脚本のせいだという意見があります。確かにそういった側面もあると思います。私は若い頃ドラマの演出補をしていたことがあって、台本に書かれている不自然なセリフと手垢のついた場面展開に辟易したこともしばしばでした。当然そのドラマは視聴率も惨憺たる結果でした。

では脚本とは何なのか。イコール撮影現場で使われる台本であり、ストーリーおよび各シーン(いつどこで何が起こるのか)、そして登場人物のセリフとキャラクター設定を司る、まさにドラマの設計図です。

「ブレイキング・バッド」の脚本の素晴らしい点は主に、

 ①自然なセリフと演技(無駄に叫んだりわざとらしい動きをしない)

 ②登場人物の発言・行動にブレがない(キャラ設定が細部まで練られている)

 ③伏線とその回収がわざとらしい説明なしに自然と映像で理解できる

 ④視聴者の想像を超えた展開(しかし決して超えすぎず置いてけぼりにされない)

だと感じました。

特に日本のドラマにかけているのは ① だと思います。これは漫画の実写化が多いことや、視聴者が漫画的演出に慣れすぎてしまった弊害だと考えています。

② は脚本を書く場合、主人公は生まれてからドラマの年齢に至るまで、サブキャラはその半生くらいの年表を作って人物設定をしますが、このドラマは主要な登場人物は全て主人公並みに作り込みをしています。ですので各キャラクターの言動にブレがないです。

③ が最も重要でかつ難しいと思います。主人公のモノローグ(独白)もナレーションもなしに、映像の力だけでストーリーやそのディテールを分からせてくれる。もちろん取って付けたような説明っぽいセリフなんてありません。映像の見せ方と俳優の演技(動き・目線・表情)を駆使して、視聴者に分からせてくれるのです。

 

(C) Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.

この点において、質の高いアメリカドラマは共通していると思います。それだけアメリカでは脚本の重要性と役割、してはいけないことすべきでないことが周知徹底されているのだと思います。

④ は見る側の個人差があると思います。これはあくまで私個人の感想です。みなさんはどうでしょうか?

その③へつづく

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